遺影は、必ず飾っておかなければならないものではありません。葬儀のあと、仏間や部屋に飾り続けるご家庭もあれば、しまっておくご家庭もあります。
マンションへの住み替えで仏間がなくなった、大きな額を掛ける壁がない、複数の遺影が並んで場所をとっている——そのような場合に考えられる方法と、保管するときの注意点をご紹介します。
遺影は必ず飾らなければいけない?
遺影をどこに、いつまで飾るかについて、決まったルールはありません。四十九日までは後飾り祭壇に置き、その後は仏間の長押(なげし)に掛ける、という形がよく知られていますが、住まいの形が変わった今では、飾り方もご家庭によってさまざまです。
大切なのは、故人を偲ぶ気持ちです。場所がないことを気に病む必要はありません。
飾る場所がないときの選択肢
小さいサイズに作り直す
葬儀用の遺影は、遠くからでも見えるよう大きめに作られていることが多く、普段の住まいでは場所をとります。L判や2L判など、写真立てに入る大きさに作り直せば、棚の上やリビングにも気軽に飾れます。方法は「遺影を小さくする方法」で詳しく解説しています。
仏壇の近くや棚の上に置く
壁に掛ける場所がなくても、仏壇の横や棚の上に立てて置く方法があります。仏壇の中に遺影を置くかどうかは、宗派や考え方によって異なります。気になる場合は菩提寺に相談してみてください。
しまって保管する
命日やお盆など、決まった時期だけ取り出して飾るという方もいます。普段はしまっておき、法要のときに飾るというのも自然な形です。保管するときのポイントは、このあと詳しくご紹介します。
データで残す
スキャンしたりスマートフォンで撮影したりしてデータにしておけば、場所をとりません。スマートフォンやデジタルフォトフレームで表示したり、ご親族と共有したりすることもできます。
供養して手放す
データや小さな写真を手元に残したうえで、大きな遺影は供養して手放すという方もいます。遺影の手放し方は「遺影の処分方法5選」で比較しています。
遺影を保管するときのポイント
しまっておく場合は、写真や額縁が傷まないよう、次の点に気をつけましょう。
- 湿気と直射日光を避ける:写真は湿気でカビが生えたり、日光で色あせたりします。押し入れの奥など湿気がこもる場所より、風通しのよい場所が向いています。
- ガラス面を守る:額縁ごとしまう場合は、ガラスが割れないよう、やわらかい布や緩衝材で包み、箱に入れて保管しましょう。
- 写真が貼り付かないようにする:長期間ガラスに密着していると、写真が貼り付いてしまうことがあります。長くしまう場合は、写真を額から出し、中性紙などに挟んでおく方法もあります。
- 中身がわかるようにしておく:箱に「〇〇さんの遺影」と書いておくと、のちにご家族が片付けるときに迷いません。
複数の遺影があるときの整理
代々の遺影が何枚も並んでいるご家庭では、すべてを飾り続けるのは難しいこともあります。たとえば、次のような整理の仕方があります。
- 直近の方の遺影だけを飾り、ほかは小さく作り直してまとめる
- すべての遺影をデータ化し、一冊のアルバムや一枚のフォトパネルにまとめる
- ご親族で分けて引き取ってもらう
- データを残したうえで、古い遺影は供養する
どれを選ぶにしても、ご家族・ご親族と話し合ってから進めると安心です。
おもいで供養便では、額縁から外したお写真をご郵送いただくだけで、提携寺院にて僧侶の読経のもとご供養し、お焚き上げいたします。点数に上限はなく、複数の故人様のお写真をまとめてお送りいただくこともできます。
よくある質問
- 遺影を押し入れにしまうのは失礼にあたりますか?
- しまっておくことが失礼にあたるという決まりはありません。丁寧に包んで保管し、法要のときなどに取り出して手を合わせる、という形でも故人を偲ぶことができます。
- 遺影はいつまで飾ればいいですか?
- 決まった期間はありません。ずっと飾り続ける方もいれば、一周忌や三回忌を区切りにしまう方もいます。
- 小さく作り直したら、元の遺影はどうすればいいですか?
- 保管し続けても、手放しても構いません。手放す場合は、ごみとして出す方法と、供養して手放す方法があります。
まとめ
遺影を飾る場所がないときは、小さく作り直す、仏壇の近くに置く、しまって保管する、データで残す、供養して手放すといった方法があります。保管する場合は、湿気と日光を避け、ガラスを割らないよう包んでおきましょう。
住まいや暮らしの変化に合わせて、無理のない形で故人を偲べる方法を選んでください。